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ファーストステップガイド
 文字化けを解決する―Windows


なぜ文字化けするか


中国ソフトの中には、そのまま起動するとメニューなどの表示が文字化けしてしまうものがあります。このようなソフトは、中国語の文字コードで処理する、中国語版OSで動作させることを前提に作られています。

OSの世界には、「ロケール」というものがあります。ロケールを細かくみると難しそうですが、簡単に言えば、言語や地域の情報ということです。文字化けするのは、中国ソフトが参照しようとしたロケール、特に「システムロケール」という部分が、自分の辞書にない日本語のロケールだったためです。

しかし中国ソフトにも、OSのシステムロケールを参照しないものがあります。これは、「ユニコードアプリ」などといわれるもので、多言語を一つの文字コードに統一したユニコードを用いて作られたソフトです。この場合、基本的には、どの言語のOSでも、文字化けもなく中国語を表示して、正常に動作することができます。

すべてのソフトがユニコードだと楽なんですけどね。まだまだそういう時代ではないようです。

ユニコードでない中国ソフトを文字化けさせない方法は、Windowsの場合、二通りあります。ここでは、これらを紹介したいと思います。

方法① AppLocaleの導入 : XP/Vistaに対応。便利でおすすめ。
方法② システムロケールの変更 : 2000/XP/Vistaに対応。再起動が必要。

なお、ロケールについての詳しい解説は、こちらのサイトが参考になります。



方法① AppLocaleを導入する (Windows XP / Vista)


AppLocaleは、Windows本体のシステムロケールとは異なるロケールで、プログラムを実行させるためのツールです。マイクロソフトが提供しています。これを用いると、日本語版Windowsで、非ユニコードの中国ソフトを文字化け無しに動作させることができます。

ただし、完璧ではありません。AppLocaleを使っても、文字化けしてしまうこともあります。また、Windows2000には対応していません。とはいっても、XP、Vistaを使う場合には、今のところ、ベストな方法です。(正式に対応しているのはXPのみですが、Vistaでも一応動作するようです)

 AppLocaleのインストール

AppLocaleは、マイクロソフトのダウンロードセンターなどより入手できます。

>>マイクロソフトダウンロードセンター>AppLocale Utility (認証が必要)
>>FreeFunFiles>AppLocale Utility

AppLocaleのインストールは、XPとVistaで手順が違います。

☆ XPの場合は、ダウンロードしたファイル、apploc.msiを実行して、通常のインストールの手順でそのまま進めていけばOKです。

☆ Vistaの場合は、コマンドプロンプトより、ダウンロードしたファイルを実行します。
(1)管理者権限のアカウントで、Vistaにログインします。
(2)スタートメニュー>プログラム>アクセサリより、コマンドプロンプトを右クリック、「管理者として実行」を選択します。
(3)ダウンロードしたファイル、apploc.msiをコマンドプロンプトのウィンドウにドラッグアンドドロップします。
(4)AppLocaleのインストーラーが起動します。この後は通常のインストール手順で進めます。

※ Vistaの場合については、こちらを参考にさせて頂きました。



 AppLocaleのバグ回避

インストールは終わりましたが、そのままAppLocaleを使うと、Windowsのインストーラーがバグってしまうこともあるようです。次にバグ回避のために、ファイルを少しいじります。

「メモ帳」などのテキストエディタをから、CドライブのWindowsフォルダ下、AppPatchフォルダ中の、“AppLoc.tmp”(C:\windows\AppPatch\AppLoc.tmp)を開きます。

※ このとき、メモ帳の場合は、「ファイルの種類」の項目を、「すべてのファイル」にしないと、目的の“AppLoc.tmp”は表示されません。また、AppLocaleのインストール直後の場合、この“AppLoc.tmp”はまだ生成されていないことがあるかもしれません。どうしても見つからないときは、一度AppLocaleを使った後に、再度試してみてください。なお、同じフォルダ内に、“AppLoc.exe”(設定によっては、“.exe”は表示されない場合があります)がありますが、これはAppLocaleの本体で、“AppLoc.tmp”とは違いますので注意してください。

“AppLoc.tmp”を開くと、何か表示されると思います。

この記号みたいなヤツを削除、何も入力されていない状態にします。そして、同じ“AppLoc.tmp”の名前で上書き保存します。

マイコンピュータなどより、もう一度“C:\windows\AppPatch\”のフォルダを開いて、AppLoc.tmpを右クリック>プロパティを開きます。

[全般]タブの[読み取り専用]のチェックボックスにチェックを入れます。そして、OKボタンをクリックします

これで没问题です。

※ 以上の情報は、こちらを参考にさせて頂きました。



 AppLocaleで中国ソフトをインストールする

スタートメニュー>プログラム>Microsoft AppLocale などからAppLocaleを起動します。最初の画面で、「次へ」をクリックします。

二番目の画面で、「プログラムの追加と削除」を選択します。

三番目の画面、「アプリケーションの言語」を選択するプルダウンがあるので、該当する言語を指定します。

四番目の画面では、「完了」をクリックします。

見慣れた「プログラムの追加と削除」のウィンドウが開きます。しかしこれは、中国語に対応した「プログラムの追加と削除」になっているはずです。ここで、「プログラムの追加」をクリックします。

「CDまたはフロッピー」のボタンをクリックします。

ウィンドウが開いて、フロッピーやCDを読みに行きます。そして、インストールプログラムが見つからないと、次の画面に移ります。

「参照」をクリックして、目的のファイルを開きます。

このとき、「ファイルの種類」を既定の「セットアッププログラム」から、「プログラム」に変更しないと、ほとんどのファイルは表示されません。注意してください。

目的のファイルを指定したら、「完了」クリックします。これで、文字化けのない中国ソフトのインストールが始まります。

以上が、AppLocaleを使ったインストールの方法ですが、インストールファイルが“exe”の場合(ほとんど該当します)、次の「AppLocaleで中国ソフトを起動する」の方法でもOKです。そのほうがやや単純です。



 AppLocaleで中国ソフトを起動する

AppLocaleを開きます。

二番目の画面、「アプリケーションを起動する」にチェックが入った状態で、「参照」をクリックします。そして、目的のプログラムを指定します。

三番目の画面では、言語を指定します。

四番目の画面、「このアプリケーションを常にAppLocaleで実行するショートカットを作成します」にチェックを入れると、次回からショートカットより目的の中国ソフトを起動できるので便利です。そして、「完了」をクリックすると、指定した言語のロケールでソフトが起動します。
※ こちらの方法を利用してインストールする場合はここでチェックをしません

この“AppLocale経由中国ソフトのショートカット”は、スタートメニュー>プログラム>Microsoft AppLocale 内に作成されます。必要に応じて、デスクトップやランチャーなどにコピーするとよいです。



 AppLocaleで中国ソフトをアンインストールする

非ユニコードの中国ソフトはもちろん、ユニコードアプリでも、インストール時に限ってはAppLocaleを使わなければ文字化けする中国ソフトも多いです。このような中国ソフトは、アンインストールもAppLocaleから行います。

先の、「AppLocaleで中国ソフトをインストールする」と同じ方法で、「プログラムの追加と削除」ウィンドウを開きます。

ここで、通常のアンインストールと同じように、該当する中国ソフトの「削除」ボタンをクリックします。これで、アンインストーラーが文字化けせずに開きます。

この、AppLocaleからアンインストールするという作業をしなかった場合、私のXPの環境では、削除したはずの中国ソフトが、「プログラムの追加と削除」のリストより消去されません。




方法② システムロケールを変更する


以下は、システムロケールを変更する方法です。システムロケールを変更するというのは、実行させたい中国ソフトのために、システム全体を中国語処理モードにするということです(Windowsのメニュー表示などは日本語のままです)。しかしこうした場合、今度は、非ユニコードの日本語ソフトが正常に動作しなくなります。

したがって、システムロケールを変更しても、中国ソフトと、ユニコードでない日本語ソフトなどとを同時に利用することはできません。また、この変更には再起動が必要なこともあり、「中国ソフトを使うためにパソコンを立ち上げる」ような、精神の強さが求められます(笑)

しかし、Windows2000ですと、AppLocaleが利用できないので、この方法を利用することになります。XP/Vistaの場合は、AppLocaleを先に試したほうが賢明だと思います。

なお、この方法も完璧ではありません。文字化けが解決されない場合もあります。


 Windows 2000の場合

コントロールパネル>「地域のオプション」ウィンドウの「全般」タブを見てください。「システムの言語設定」の部分の、「規定値に設定」ボタンをクリックします。

「システムロケールの選択」ウィンドウが開きます。

ここで、簡体字の場合は「中国語(中国)」、繁体字の場合は「中国語(台湾)」を設定します。

Windows2000のCDを求められたときは、応じてください。再起動後に有効になります。



 Windows XPの場合

コントロールパネルから、「地域と言語のオプション」ウィンドウを開きます。「詳細設定」タブを見てください。

「Unicode対応でないプログラムの言語」のプルダウンで、簡体字は「中国語(中国)」、繁体字は「中国語(台湾)」を選択してください。

Windows XPのCDが求められたら応じてください。再起動後に有効になります。




MUIは意味ナシ


Windows VistaのUltimateとEnterpriseには、MUI(マルチ・ユーザ・インターフェイス)という機能があります(XP英語版+MUIのパッケージでも可)。Windowsは、これまでいくつもの言語バージョンに分かれていましたが、MUIを搭載することによって、一つのWindowsを、従来の各言語バージョンに簡単に切り替えることができるようになった、らしいです。

ということは、もしかしたら、ユニ・ロケールというか、そんな感じになってんではないか、もしそうだとしたら、非ユニコード中国ソフトと非ユニコード日本ソフトを同時に起動させることも、朝飯前なのではないか。そんな期待を持ちつつ、マイクロソフトに問い合わせてみたところ、どうもそういうわけではないようです。

MUIによって、中国語に変更したWindowsは、単に従来の中国語バージョンになる、というような話で、そうすると非ユニコードの日本ソフトは文字化けするわけです。MUIの売りは、ユーザインターフェイスを変更できる、ということみたいで、日本語使用者が中国ソフトを使う上では、従来のWindowsでシステムロケールを変更した場合に対して、そうメリットはないみたいですね。

MUI : 各言語のユーザインターフェイス+各言語システムロケール
2000/XP/Vistaの安いの : 一つの言語のユーザインターフェイス+各言語のシステムロケール

結局、今のところ、非ユニコードの中国ソフトと日本ソフトを同時起動させるには、AppLocaleを使うしか方法が無いようです。


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